「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」聖地巡礼ブームの礎となった人気アニメ!視聴後自然と涙があふれだすアニメ史に残る名作アニメです!

劇場版ですが、あのはなの世界観を知るために劇場版予告をご覧ください!

 

号泣必至の名作アニメ「あのはな」とは?

 

「君の名は」の成功で「聖地巡礼」というイベントもずいぶん一般的になってしまったような気がします。

アニメのみならずドラマや映画でも使われるようになった、この言葉。

 

一般に知られるようになったのは、

京アニの誇る「らき☆すた」という深夜アニメに登場する鷲宮神社がキッカケです。

 

来場者がそれ以前の13万人から47万人と3倍以上にもなり、

これは今でも高止まりをしているとのこと。

またキャラを取り入れた絵馬などのグッズも飛ぶように売れているというから侮れません。

 

そしてその「うま味」に目を付けた自治体がちらほらと現れるようになります。

その成功例のひとつとして挙げられるのが

「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」通称「あのはな」という名作アニメなのです。

 

「あのはな」のあらすじ

 

みんながあだ名で呼び合っていたあの頃。

ひとつの悲劇がメンバーたちの未来に暗い影を落とすことになる。

不登校になりひきこもってしまった宿海仁太の前に現れた少女。

五年前のあの事故で死んだはずのめんまが何事もなかったかのように目の前にいる。

 

「現実」を受け止めきれずにいる仁太は

話しかけて来るめんまを無視し続ける。

 

やがてかつての幼馴染であり、仁太たちが結成した

「超平和バスターズ」のメンバーたちと奇しくも再会することとなった。

 

めんまの存在を示唆すると仁太はゆきあつや、

つるこに蔑んだような目で否定されてしまう。

「めんまの死」。彼らの心に巣くってしまった闇の正体。

 

めんまを中心に結びついていた彼らの心は、

あの出来事のせいで剥がれ落ちてしまっていた。

しかし中学を卒業後、単身世界を旅していたかつての仲間、

ぽっぽとの再会で物語は動き始めるのだった。

 

めんまが再びやってきた理由。

「めんまのお願い」を求めて、「超平和バスターズ」は活動を再開した。

 

このおすすめアニメの魅力的なキャラクターたち!

 

☆じんたん(宿海仁太)

本作主人公の高校一年生。

そもそも勉強もスポーツもできる少年で人望も厚かったのですが、

自分の一言がめんまを死に追いやってしまったと思い込んでしまう。

 

じんたんは、母の死や高校受験の失敗も重なって自信を失い、

ひきこもりになってしまいます。

 

☆あなる(安城鳴子)

じんたんと同じ高校に在籍する一年生。一見派手だが実は内向的。

子供の頃は黒縁メガネとクセ毛にコンプレックスを持っていました。

 

彼女も自分の一言がめんまを死に追いやったと思い込み、

後悔の念を抱いています。

じんたんには片思いをしています。

 

☆ぽっぽ(久川鉄道)

メンバーの一人でじんたんたちと同学年。

子供の頃背が低くメンバー中の弟分的な立場でしたが、

今ではがっしりとした体格に成長しています

 

進学はせず世界中を回り、

今は超平和バスターズの秘密基地としていた小屋に住み着いています。

 

ぽっぽの明るさはじんたんの背中を押し、

このおすすめアニメを進展させていく原動力なっています。

彼もめんまの死に深くダメージを受けていました。

世界を回っているのは、そのことからの逃避でもあります。

 

☆ゆきあつ(松雪集)

じんたんが志望していた学校に通う高校一年生。

成績優秀で一見順風満帆に見えるも、

彼もまためんまの死にとらわれている一人でした。

 

めんまに好意を寄せる一方で

じんたんにはライバル心をたぎらせる一面がありました。

めんまの存在を示唆するじんたんの話に不快感を覚え、

じんたんを蔑むような態度を取り続けます。

 

☆つるこ(鶴見知利子)

ゆきあつと同じ高校に通う一年生。

子供の頃からゆきあつに好意を持つも、

ゆきあつのめんまに対する思いを知っていて一歩引いた態度を取り続けています。

 

☆めんま(本間芽衣子)

本作メインヒロイン。

小学生のときの彼女の死が、メンバーに影を落としてしまいます。

数年後の夏の日、突然じんたんの前に現れる。

外見は成長しているものの内面・記憶は当時のまま。

叶えて欲しい願いがあり、その願いを探すためにメンバーが再び集うことに。

 

3億円以上の経済効果! 聖地巡礼の成功例

 

このおすすめアニメ以前からも「聖地巡礼」は行われていたし、その経済効果は認知されていました。

舞台である秩父市も例外ではなく、本作とのコラボで3億2千万円もの経済効果を得たと言います。

 

放送終了から数年たった今でも多くのリピーターがイベントに駆け付けるそうです。

分かりやすいPRは避け、作品の中に塗り込められたヒントをもとに、

ファンがみずから推測して場所を特定し、訪れる。

そんな形のコミュニケーションを取ることで、

自然とファンを誘導するやり方が成功しています。

 

全国の自治体がアニメ・マンガとコラボをして現地を訪れる

「アニメ・ツーリズム」の先駆けとなった名作アニメです。

 

「秘密基地」という主人公

 

男子ならみんな持っている「秘密基地」願望。

子供の頃一度は経験しませんでしたか?「秘密基地ごっこ」。

 

この作品に感じるノスタルジックな雰囲気は、

この秘密基地が醸し出しているのかも知れません。

 

山の中腹にある掘っ立て小屋。「秘密基地」は

超平和バスターズが集合するいつもの遊び場でした。

 

今ではぽっぽが占有していますが(大丈夫なのか、いろいろと)、

メンバーが再び集う場所として物語の中で重要な役割を果たしています。

この場所に集い、ときにケンカもしながら思い出を確かめ合う。

メモ帳を通じてめんまと再会し、再び見送った場所。

この場所こそがもうひとつの主人公なのかも知れません。

 

「ぽっぽ」という存在。

 

第一話ではじんたんとめんまの再会から、

各メンバーの紹介を兼ねた構造になっています。

 

ひきこもって「負け犬」になりさがったかつてのリーダーと、

一流進学校に通うゆきあつや、つるこの再会は

これからの物語の陰鬱さを示唆しているように思えました。

この暗さを吹き飛ばしたのがぽっぽの登場でしょう。

めんまの存在を唯一信じてくれたからこそ、物語は動き始めたのです。

 

終始明るさを振りまいているぽっぽこそが、

その心の中に一番濃い闇を潜ませていたのですが。

 

テレビ版と劇場版

 

 

ぽっぽがいつも首から下げていたあの袋の中身を僕たちは誰も知らなかった、のです。

あの中身は劇場版で示されています。

当初劇場版はテレビ版の総集編として制作を予定していたそうですが、

最終的にはテレビ版の後日談という形に落ち着きました。

 

半分以上がテレビ版の「流用」という形で、

それでも「後日談」として見事な作品に仕上がっていました。

 

「あの花」から「ここさけ」へ

 

いわば「秩父シリーズ第二弾」といったところでしょうか。

当時は「あの花・ここさけ」とコラボで宣伝していました。

 

秩父を舞台とする作品で言葉を失った少女が自分を取り戻していくストーリー。

こちらの作品は主人公の口にチャックをしてしまう妖精のような存在が描かれますが、

これは主人公が妄想するまぼろしだったようです。

 

あのはなのように幽霊の登場するファンタジーとは一線を画しているようです。

しかしこの作品もあの花と同じ時間軸にあるお話であるということは、

「あなるの友達」が登場することで示されています。

 

バスターズのメンバーたは、ここさけの作品中には登場していませんが、

彼らもあのお話の片隅で息づいていたことでしょう。

 

今見ても色あせない名作アニメです!

 

もう7年が過ぎようとしていますが、イベントは今も定期的に行われているそうです。

この作品を観たファンの心には、今もめんまやバスターズたちが息づいているのでしょう。

今年の夏は秩父をもう一度「聖地巡礼」してみたいものですね。